秋旅 note
2024/08/08
釜石から日本の近代化と鉄の歴史を辿る!世界遺産「橋野鉄鉱山」
岩手の山奥から始まった日本の近代化、明治時代の先人たちの偉業をたどり、三陸釜石へ!
世界遺産をめぐる岩手の旅、鉄のまち釜石へ
岩手県には国内最多(※)を誇る、3つの世界遺産があるんです。今年の秋は、「文化の秋」を満喫するために岩手の世界遺産を訪れてみませんか?
※奈良県と鹿児島県も3つの世界遺産を有しています
2015年に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭作業」の構成資産(シリアルノミネーション)として世界遺産登録されたのが、釜石市の「橋野鉄鉱山」です。盛岡藩士の大島高任が安政4年12月、日本で初めて高炉による連続出銑に成功したことで知られます。
釜石駅から橋野鉄鉱山までは車で約45分、内陸部の山中にあるため車での移動が便利。釜石駅に降りたったらレンタカーを借りるのがおすすめです。
レンタカーを借りたら、まずは釜石駅から市街地の商店街を抜け、「釜石市立鉄の歴史館」に寄り道を。海に向かってそびえる巨大な釜石大観音の姿を眺めつつ、高台の歴史館に向かいます。
✦道を車で走っていると白い釜石観音と共に赤いシンボルの建物が見えます!それこそまさに「釜石市立鉄の歴史館」です!
ここでは「鉄のまち釜石」の礎を築いた、大島高任ら先人の業績や、釜石製鉄所を中心とした鉄の歴史の展示に加えて、橋野鉄鉱山の三番高炉の原寸大模型(炉の高さ7メートル)を利用したシアターを見ることができます。巨大な高炉が実際に稼働していた当時に想いを馳せ、橋野鉄鉱山見学への期待がぐっと高まります。
✦釜石市立鉄の歴史館にある炉の高さ7メートルの原寸高炉模型。迫力ある大きさに圧倒されます。
✦釜石市立鉄の歴史館に展示されている、橋野鉄鉱山のジオラマ。当時の様子がよくわかる資料です。
鉄の歴史館を出発し、いよいよ橋野鉄鉱山へ! 現地に着いたら釜石市橋野鉄鉱山インフォメーションセンター内を見学し、いよいよ高炉場跡です。現地の見学には事前にガイドを予約しておくのがおすすめ。ガイドはインフォメーションセンターから出発し、3つの高炉跡や長屋跡などをめぐる約1キロのルートを、1時間ほどかけて歩いて回ります。(時間の調整は可能です!)
✦橋野鉄鉱山インフォメーションセンター。パネル展示や映像が見られるほか、現地で発掘された出土品も展示してあります。
鳥の声が響く豊かな山あいの地でガイドさんの解説を聞き、残された石積みから当時の様子に想いを馳せます。橋野鉄鉱山の周辺が鉄の原料となる「鉄鉱石」、木炭を調達するための「樹木」、ふいごを回す「川」、高炉の建材となる「花崗岩」など、全ての条件がそろったパーフェクトな場所であることを実感します。
✦川の上流側から一番、二番、三番と名付けられた高炉。一番高炉跡には、当時積み上げられた石積みがほとんど残されています。
印象的だったのは三番高炉でのこと。ガイドさんに促されて炉の中を見てみると、中央部に黒い塊を発見。これは、橋野鉄鉱山の高炉から火が消えた時に最後に底に残った鉄で、磁石を近づけるとしっかりとくっつきました。鉱山の稼働当時と、いま自分がいる場所の時空がつながっていることに感動を覚えた瞬間でした。
✦三番高炉は、大島高任が一番最初の実験炉として建てた炉をのちに改良したもの。閉山(明治27(1894)年)まで稼働した最後の高炉です。
見どころ満載の釜石、旬の味覚も目白押し
橋野鉄鉱山を後にして、1日目は釜石市内に投宿。たくさん運転して橋野の山を歩いた疲れも忘れ、三陸釜石の海の幸と地酒のマリアージュを楽しみに夜の街へと繰り出します。
✦釜石の地酒といったら浜千鳥の日本酒。それに季節のお刺身なんて合わせたら、、もう堪りません。
秋の三陸はサンマやホタテに加えて、実はマツタケの一大産地でもあるんですよ。地酒の浜千鳥と一緒に旬の味を楽しんだら、〆はもちろん釜石ラーメンかしら……旅のお楽しみは夜が更けてからも続くのでした。
✦極細縮れ麵と醤油系あっさりスープが特徴の釜石ご当地ラーメン。釜石市内でも沢山のお店が提供しており、お店ごとにそれぞれの味があるのも魅力。
翌朝の目的地は、仙人峠の中ほどにある「釜石鉱山展示室 Teson(テッサン)」です。仙人峠とは釜石市と遠野市の市境にある峠ですが、その紅葉は「釜石新八景」のひとつになるほどの絶景です!現在はナチュラルミネラルウォーター「仙人秘水」の販売で知られている釜石鉱山ですが、平成初期までは鉄鉱石の大規模な採掘も続けられていました。
✦仙人峠にどっしりと佇む釜石鉱山跡。釜石市が「鉄の町」と言われる所以のまたひとつ。重厚な雰囲気がありますが、実はここを目当てに来るマニアも多いのです。
Tesonでは昭和30年代の鉱山事務所が再現されていて、鉱山の関連資料や採掘の道具、鉱石などが見学できます。周辺では、当時の選鉱場跡や最大で6千人が暮らしていた社宅跡や学校跡、ズリ山などが見られます。仙人峠を内陸側に少し進んだところにはJR釜石線の陸中大橋駅があり、平成5年まで稼働していたという鉱石を積み込むための巨大ホッパーを見ることができます。
✦昭和時代の鉱山事務所が再現された展示室。今では見られないような事務用品や電子機器などから当時の様子が伺えます。
江戸時代のたたら製鉄から始まる釜石の製鉄の歴史は、明治日本の近代化産業遺産を経て、釜石鉱山、そして現在の日本製鉄(株)北日本製鉄所釜石地区へと繋がっていることを実感する、釜石の世界遺産の旅。この秋は、文化の秋も食欲の秋も(!)たっぷりと満喫できる、岩手旅がおすすめです!
✦詳細情報 1
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施設名
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橋野鉄鉱山インフォメーションセンター
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お問い合わせ
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電話番号:0193-54-5250
公式サイト:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2016101700037/
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住所
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岩手県釜石市橋野町2-6
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マップ
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✦詳細情報 2
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施設名
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釜石市立鉄の歴史館
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お問い合わせ
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電話番号:0193-24-2211
公式サイト:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2016101700037/
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住所
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岩手県釜石市大平町3丁目12番7号
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マップ
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✦詳細情報 3
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施設名
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釜石鉱山展示室Teson
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お問い合わせ
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電話番号:0193-24-2211
公式サイト:https://www.city.kamaishi.iwate.jp/docs/2019122700109/
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住所
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岩手県釜石市甲子町第1地割90-2
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マップ
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✦詳細情報 4
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組織名
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釜石観光ガイド会
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お問い合わせ
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電話番号:0193-27-8172(釜石観光案内所)
秋旅 note
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